2014
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第10回全国草原サミット・シンポジウムに参加しました
11月22日(土)・23日(日)・24日(月)に、熊本県阿蘇市内牧において
「第10回全国草原サミット・シンポジウム」が開催されました。
初日のエクスカーション、2日目のシンポジウム、3日目のサミットで、
のべ800人が参加したそうです。
第8回草原サミット・シンポジウムの様子(阿蘇グリーンストックHP)
秋吉台草原ふれあいプロジェクトは、2日目午前中のシンポジウムにて、
松井代表が事例報告を行いました。
秋吉台の草原の現状についてお話しした後、草原保全上の課題に対してプロジェクトが取り組んでいる3つの事業について、データを示しながらお話しました。
草原の復元プロジェクトでの外来植物の駆除と草原性植物の再生状況については、外部の研究者から高い評価をいただきました。また、遊歩道のお花畑づくりについても、各地の参加者から情報提供を依頼されたり、社会学的な調査の提案がありました。
プロジェクトの事業をさらに良いものにしていくため、外部と情報を共有し、地元の方々や行政と連携をすすめたいと感じました。
同じく2日目の午後、第2回全国子ども草原サミットには、草原ふれあいプロジェクトが草原学習に協力をしている秋吉小学校が参加しました。
参加した5校それぞれが、自分たちの取り組みを発表してくれました。秋吉小学校は、全校で取り組んでいる「ふるさと子どもガイド」を披露しました。会場からはときおり笑いがおこり、発表後の質問タイムでも他校の小学生からたくさんの手が上がり、感想や意見が活発に交わされていました。
発表後は、各校の代表が今後取り組みたいことを発表し、「子ども草原サミット宣言」を採択しました。
3日目は、阿蘇を含む7地域から14の市町村長が集まった全国草原サミットでした。美祢市からは林副市長がご参加でした。各地域の紹介の後、今後の草原保全の方策への提言を含めたサミット宣言を採択しました。
今回のサミット・シンポジウムは、日本を代表する草原である阿蘇での開催であり、先進的な取り組みを知る良い機会でした。
3日間のサミット・シンポジウムを通して、草原の維持や管理方法、担い手の確保など、各地域の草原で共通する課題とそれに対する取り組みが報告され、秋吉台での課題を再認識すると同時に、今後の方向性を考えるためのよい刺激を受けました。
サミット宣言では、草原の恵みの経済的価値を明確にして「草原への共感を全国へ広げる」という目標が掲げられ、「将来に残したい草原100選」の選定に着手することが宣言されました。
秋吉台の草原も「将来に残したい草原」にふさわしい評価を得られるよう、草原そのものの維持だけでなく、それに関わる人や仕組みをきちんと
担保していけるようにしたいと感じました。
(文責:副代表 荒木陽子)