2012
2012
今年度、秋吉小学校の4年生6名が総合的な学習の時間を利用して、草原学習に取り組むことになりました。その様子をお知らせします。
① 2012年6月25日(月)13:40〜15:40 くもり
内容:顔合わせ、カルスト展望台付近での自然観察
秋吉台科学博物館に集合してプロジェクトスタッフからの話を聞いた後、展望台付近で
生きものの観察を行いました。雨上がりのお天気で、キュウシュウシロマイマイなどの
カタツムリや、初夏の花がみられました。
② 2012年9月7日(金)13:40〜15:40 晴れ
内容:長者ヶ森〜良悟松付近での自然観察
集合した長者ヶ森駐車場で、すでにハラビロカマキリで大騒ぎ。秋の七草を探すのに
加えて、いろんな虫も観察しました。キキョウの咲くあたりまで足を伸ばし、折り返し
ました。まだ暑い草原でしたが、秋の花が咲いてにぎやかになってきた草原で楽しく
過ごすことができました。
③ 2012年9月20日(木)13:40〜15:40 晴れのちくもり
内容:長者ヶ森〜天然記念物指定の碑〜冠山での自然観察
長者ヶ森駐車場に集合して、北山の南側では色別に花を探しながら歩きました。
冠山近くになると、化石の入った石や、昔の軍隊が掘った池なども観察しました。
子どもたちに人気だったのは、丈の高い草の中に隠れたり、大きな岩に登ったりする
こと。今回もいろんなものを見て、聞いて、触って、匂いをかいで、味わって、
楽しみました。
④ 2012年10月1日(月)13:40〜15:40 晴れ
内容:県営育成牧場の見学
秋吉台の「裏側」にある牧場を見学しました。農家さんから預かった赤ちゃん牛を
大きく育て、子どもが生まれる前にまた農家さんに返すそうです。
最初は牛を見るだけだった子どもたちも、赤ちゃん牛に触っているうちにだんだん
平気になり、最後は大きな牛に触ったりエサをやったりしていました。
広々とした牧草地では丘の上から走り下りたり、今回も貴重な体験ができました。
⑤ 2012年10月22日(月)13:40〜15:40 晴れ
内容:地獄台、烏帽子岳での自然観察
石灰岩の露岩が多い地獄台を歩きました。草丈の高い場所ではかくれんぼをしてみた
り、目をつぶって足で歩道のつづきを探してみたりしました。さわやかな秋風の中、
秋吉台の北の端にある烏帽子岳まで歩きました。
⑥ 2012年11月13日(月)13:40〜15:40 晴れ
内容:帰水での自然観察
風の強い日でした。それでも元気に歩く子どもたちです。道沿いにはリンドウ、アキ
ノキリンソウ、ウメバチソウ、ムラサキセンブリなどの晩秋の花がたくさん見られまし
た。陽の光にゆれるススキの穂を、きれいと指さして教えてくれるお子さんもいました。
⑦ 2012年11月26日(月)13:40〜15:40 雨
内容:秋吉台エコミュージアムにて 施設の見学、
草原の生きものや自然の話、なぜ草原が大切か、どうすればいいのか
などをスライドを使って学習
晴れていれば龍護峰方面の見学の予定でしたが、雨のため、秋吉台エコミュージアム
のレクチャールームにて室内学習を行いました。秋吉台の四季折々の写真、今までの学
習で見てきた生きものについてふりかえりを行いました。
さらに、なぜ草原が大切か、今どんなことが起こっているか、わたしたちは何をすれ
ばいいのかといったことをスライドを使ってお話しました。学習発表会の準備をすすめ
ておられるということで、子どもさんからも熱心に質問がありました。少し長い時間の
学習になりましたが、外を歩くだけではできないお話ができてよかったです。
⑧ 2012年12月 6日(木)13:40〜15:40 晴れのちくもり
内容:火道切り作業体験、ドリーネ畑での収穫作業
午前中は雪が降り、風の強い日でしたが、子どもたちが作業をする時間は晴れていて
元気に作業ができました。カマを使っての草刈りには慣れてない子どもたちでしたが、
コツをつかむのは早く、一生懸命作業をしていました。
家族旅行村のドリーネ畑では、野草を使って育てた野菜のうち、緑大根を抜きました。
袋に入りきらないほど抜いていましたが、学校の他の先生にも分けてあげるとうれしそ
うに話していました。
⑨ 2013年 1月10日(木)14:05〜15:40 晴れ
内容:学習のまとめ、学習発表会の準備
1月26日に行われる学習発表会のため、今まで体験したことや聞いたことをもとに
子どもさんが書いた原稿を、みんなで読み、手直しました。まだこれから本格的な
練習をするそうですが、いろいろなアイデアも出てきました。
⑩ 2013年 2月28日(木)13:40〜15:40 晴れ
内容:山焼き後の草原散策(地獄台方面)
2月23日の山焼きでよく焼けて真っ黒になった草原を歩きました。焼けた直後の草原は
初めて、あるいは久しぶりというお子さんがほとんどでした。
「針の山」と表現される地獄台方面で、採掘跡をみたり、ブッシュに入ってみたり、
焼けた跡にやっと行きやすくなる場所をめぐりました。子どもたちは、地面をはうクズの
つるやカヤネズミの巣、大理石などをみつけてそれぞれに楽しんでいました。
草原学習全10回無事終了しました。
常に気配りをいただいた先生方、ありがとうございました。子どもさんたちも
よくがんばりました。
来年、再来年は、秋吉台科学博物館で学芸員さんたちについて本格的に秋吉台
のことを勉強する4年生たち。この一年でずいぶんたくましくなって、自然の
中で過ごすことにも、秋吉台の環境にも慣れてくれたものと思います。
自分たちのすばらしいふるさとを誇りに思って下さいね!
秋吉小学校の草原学習
台上にある2種類のハギを比べる。
熱心にメモをとっています。
ペットボトルで作った即席の捕虫ビン。
大きなショウリョウバッタやコカマキリなどを捕まえました。
あれ、なんだ??
気になるものはたくさん。
長者ヶ森の中にあるカゴノキ。樹皮が剥がれ落ちてくるので、どこから落ちたものかを絵合わせするのが楽しい。
さて、この草の中に何人隠れているでしょう?
草の中には大きなカタツムリがいました。
みんなでカタツムリを観察中。
冠山頂上からみた馬ころび。
ひっこんだところが毛穴みたい、との感想でした。
冠山頂上では、それぞれ気に入った岩にのぼって遊びました。
大村課長さんから、牧場の施設や牛のための秋吉台の利用について、丁寧にご説明いただきました。
栽培した牧草は刈り取ってこんなロールになるそうです。
牛も1頭ずつ、体の模様も性格も違うようです。いつまでも見飽きません。
牧草はラップして発酵させた「漬け物」になるそうです。甘酸っぱい匂いがします。
最後は、牧草を刈り取った後の採草地。原っぱをみると駆け出したくなるのはお約束でしょうか。
牧場に水を配る貯水槽の上で。秋吉台が360度見渡せます。
帰水に向けては急な坂を下ります。
途中で、帰水の名前がついたフズリナのたくさん入った石灰岩を観察。ポン菓子みたいな模様でした。
秋吉台上で常に水が地表に見られるのはここだけ。水温は14度、気温も14度。測定器具の使い方も教えていただきました。
水があることと、洞窟からの冷気で草原とはまったく違った木が生えています。葉っぱもたくさん。
それぞれ好きな葉を拾ってきて、葉っぱじゃんけん。「一番大きな葉っぱ」などのお題で勝ち負けが決まります。かなり盛り上がりました。
太いフジのつるもありました。今回、いろんなものを自分たちで発見した子どもたちでした。
四季それぞれの美しい風景は、大人も
子どもも同じように感動するようです。
地元の方がすでに作業を終えている火道を
まず見学しました。
子ども用のカマを手に、注意して刈って
いきます。
草は、火をつける側に運びます。だんだん
調子が出てきて、草の山でも遊びました。
ドリーネ畑は初めてという方がほとんど。
夢中でダイコンを抜いていました。
陸軍の演習で掘られた壕の跡を観察。
草に覆われていると見えない岩だらけの景色を堪能しました。
この季節はどこでも歩けます。
クズのつるは大人気。列車ごっこ、長なわ、逮捕ごっこ・・・遊びは尽きません。
ウサギのふん
4年生の国語での俳句を習います。
炭になった枝やネザサで俳句を書いてもらいました。
褐鉄鉱
大理石(オニックス)
ちょっとコゲてますが
生きているカタツムリ
カヤネズミの巣
ふだんは入れないブッシュ
お見事!