2014
2014
NHK山口放送局『情報維新!やまぐち』で取り上げていただきました
秋吉台はいま、スミレやオキナグサ、センボンヤリなど、春の花が盛りです。
しかし、カルストロード沿いの長者ヶ森のすぐ東側では、草原にはもともとなかったセイタカアワダチソウなどの外来植物がたくさん生える場所があります。
ここはもとはクリ園で、たくさんの肥料分が土に残っています。その栄養を利用して、セイタカアワダチソウなど畑の周りに多い外来植物がとてもよく育ちます。これらを放置すると、見た目が良くないだけではなく、近くの同じような環境の場所に種が飛び、もともとあった草原の植物の生活場所を奪ってしまう可能性もあります。
こういった害になる植物をなくすには、除草剤などの散布という方法も考えられますが、草原の他の植物への影響や、ラムサール条約登録湿地である地下水系への影響などを考えると、よい方法であるかは疑問です。
そこで、草原ふれあいプロジェクトでは、草刈り作業でセイタカアワダチソウにダメージを与え、同時に土の栄養分を吸った草を刈って持ちだし、土の中の栄養分を減らすことを目的に「復元作業」を開始しました。現在6年が経過しています。
6年間作業をつづけた結果、セイタカアワダチソウは小さくなり、ネザサやススキ、チガヤといった草原の植物が分布を拡げています。作業をしている場所としていない場所での違いは明らかです。今回の取材では、そのような状況を実際に見ながら、美しい秋吉台の自然を十分に楽しむ一方で、その環境を維持する必要な“メンテナンス”について説明させていただきました。
畑の土を草原の土に戻していく作業で、草原の再生を目指します!
「一度こわれてしまった自然はなかなかもとに戻りません。今ある環境を大事にするのと同時に、人が関わって変わってしまった環境は、人の手で良くしていきたいものです。」(番組での松井代表のコメント)
収録風景
年2回の草刈りを
始める前の状態
「草原の復元作業」
行事のようす
年2回の草刈り
開始後、ネザサの
分布範囲が拡大
してきました
ネザサの
生える範囲